住宅で使う照明器具は、白熱灯と蛍光灯によるものがほとんどです。
蛍光灯と白熱灯を比べると、蛍光灯は
・消費電力が、白熱灯の1/5と省エネ。
・白熱灯の定格寿命は1000時間。蛍光灯は10000時間なのでランプ寿命は10倍。
・白熱灯に比べて、発熱量が少ないため、温室効果ガスの削減につながる。
ということで、蛍光灯を使うとランプ交換の手間も少なく、電気代も削減になります。
蛍光灯といえば、以前は白っぽい「昼光色」のものがほとんどでしたが、
現在は白熱灯のような「電球色」の物も多く出回っていますね。
人は、昼間の太陽を思わせる白っぽい光の中では活動的になり、夕日を思わせる赤っぽいオレンジ色の光の下では、自然と気分がリラックスするようになっているそうです。
そのため、リビングや寝室など、ホッとくつろぎたい空間には、電球色のあたたかみのあるタイプを選んでいただくと、リラックスできます。
ブラケット(壁付けの照明)で、間接的に部屋を照らすのも、雰囲気が出ておすすめです。
子供部屋や仕事をする部屋は、細かい文字なども見やすい「昼光色」をおすすめします。
(同じワット数でも、昼光色の蛍光灯のほうが電球色の蛍光灯より照度が高いそうです。)
蛍光色の難点としては、100%の照度が出るまでに時間がかかるということがあります。
蛍光灯のスイッチを付けても、しばらくは「なんだか暗いなあ・・・。」と感じたことはありませんか?
しばらく、といっても数十秒~数分くらいの間なのですが、トイレや浴室、階段など、すぐに明るくなって欲しい場所、使う時間が短くて、ひんぱんにつけたり消したりを繰り返すような場所は白熱灯が適しています。
また、白熱灯は演色性が良いので、このように壁付けにして部屋のアクセントにするのも素敵です。
これは、白熱灯の中でも小さい、ミニクリプトン球です。
また、白熱灯、蛍光灯以外に、「ハロゲン電球」というものがあります。
ハロゲン電球は、白熱灯や蛍光灯にくらべて非常に小さいのが特徴で、ニッチなどの壁の薄い部分にも取り付けることが出来ます。
また輝度が非常に高く、スポットライトのように物を照らすのが得意なので、壁に掛けた絵を照らすような場合にも適しています。
商業施設でも多く使われています。
このように、ハロゲン電球では輝度の高い光をスポット的に当てることが得意なので、演出用の光源として使われるのも面白いと思います。
ハロゲン電球の寿命は白熱電球の3倍ほど。ただし、価格は1500円から2000円くらいですので、電球の単価は高いです。
また他に、最近注目されているのが、LED照明です。
家電量販店などでも、家庭向けのLED電球を見かけるようになりました。
LED照明の特徴は
・ランプの寿命が長い。(蛍光灯の5倍くらい長持ち)
・省エネ
・水銀などの有害物を使っていない。
・熱くならないため、冷房効率が良くなる。
・紫外線を出さないため、色あせなどが防げる。
と魅力的な部分がたくさんあります。
ただ、現在はまだランプ自体のコストが高いのと、蛍光灯用の口金が合わずに取り付けができないことがあるなど、今すぐ簡単にLEDに移行するのは難しそうです。
近い将来、どんどん普及することによってコストも下がり、問題点も改良されて照明器具の主流になっていくかもしれませんね。