洗面台は生活感が出てしまう空間になりがち。いつのまにかごちゃごちゃしてしまう洗面台周りに悩んでいる方も多いかもしれません。だからこそ、おしゃれな”見せても素敵”な洗面台に憧れますよね。でもシステム洗面台と違ってきっと高いのではないか、オーダーするのが難しそう…というイメージもまだまだあるもの。
新築やリノベーションで。家づくりの際にオーダーメイドの洗面台を作るポイントをご紹介します。
便利なシステム洗面台、おしゃれな造作洗面台
キッチンのように、設備メーカーが展開しているシステム洗面台。ひと昔前と違ってスタイリッシュでモダンな雰囲気のものも増えてきました。家づくりの際に、どちらがいいか迷ったら参考にする項目を比べてみましょう。
システム洗面台
◯ 素材のメンテナンス性がよく、しっかりした作り
◯ シャンプー水栓など、水栓の選択肢が多い
× かっちりした印象でナチュラルな雰囲気のものが少ない
× 引き出しやサイド収納などにこだわると結局予算が高くなる
× デザインバリエーションや選択できる幅が決まっている
造作洗面台
◯ タイルや自然素材を取り入れることができる
◯ ホテルや雑貨屋さんの水まわりのような、”見せる”空間が実現しやすい
◯ スペースや幅を自由に設定しやすい
× 自然素材の場合はある程度自分でメンテナンスも必要
× 依頼する建築会社によって受け付けていない場合もある
× システム洗面に比べ、水を貯める用途用のボウルよりも浅めのものが多い
機能性と、インテリア性とでそれぞれのメリットがあります。洗面台はシステムで、サブ手洗いや洗面台を造作で、と組み合わせることももちろん可能。大切なのは、毎日使う空間が自分にとって快適かどうかを考えてみてくださいね。
造作洗面台のプランをするステップ
造作洗面台で主に選ぶものは、次の項目が挙げられます。
1.天板の素材
2.ボウルの種類
3.水栓の種類
4.ミラーの種類
5.周辺の壁面素材
6.収納関係
7.照明器具
天板の素材 – 温もりのある家具のような存在感に
ウッド素材…自然素材を取り入れる場合は、ウッド素材のカウンターが人気があります。肌触りが柔らかく、優しい雰囲気になるため洗面台自体が家具のような存在感に。節のあるパイン材や、硬めのオーク材が価格的にもお手頃です。
水まわりのため、無塗装のままだと水ハネや輪じみが残りやすくなってしまいます。そのままの味わいを楽しみたい場合はクリアカラーのオイルステイン仕上げがおすすめ。無垢材のテーブルなどと同じように、半年から1年に一度は自分で塗装をするとより長持ちします。年月とともに味わい深くなっていく過程も楽しむことが可能です。
もっとお手入れを楽にしたり、水の染み込みを防ぎたい場合は蜜蝋ワックスなど油分を多く含むものだと水を弾きやすくしてくれる上、塗装もそれほど難しくありません。
水まわりに定評のある、ルビオモノコートという塗料も、木の質感を損なわずに保護してくれるおすすめの塗料です。
タイル素材…水に強く、さまざまなバリエーションからオリジナルの雰囲気を演出できるタイル。大きさやカラーバリエーションで、自分好みの空間に仕上げることが可能です。まるで海外インテリアや雑貨屋さんのような雰囲気まで、可愛らしさもかっこよさも叶えることができる素材です。
モルタル素材…近年無骨でかっこいいインダストリアルな雰囲気のインテリアの広がりに伴い、人気が出ている素材です。継ぎ目のない一体感や、もともと外部で使われている素材のため水に強いのも魅力です。素材の性質から、色むらや年月とともに細かなクラックも入りますが、それがより存在感と無骨な味わい深い表情を見せる不思議な一面を持ちます。いつもきっちりと片付いている、のではなくても、ラフな雰囲気さえも演出に変えてしまう素材です。
ボウルの種類 – まるでホテルのようなおしゃれさが叶う
造作洗面台のボウルは大きく分けてこの3つです。
A.カウンターの上に載せるタイプ(ベッセル型)
カウンターの上にボウルを載せるスタイルは、リゾートホテルのような雰囲気を出すことができ、ボウルの形も洗面台のデザインとして調和するスタイルです。
B.カウンターに埋め込むタイプ(アンダーカウンター型)
凹凸が少ないので、すっきりした雰囲気になるのがこちらのスタイル。ベッセル型よりも組み合わせられる水栓も多く、縁からカウンターの距離が近いため水はねがより気になりにくいスタイルです。
C.壁に取り付けるタイプ(壁掛け型)
カウンターを作らず、壁に直接取り付けられる洗面ボウルですっきりと仕上げるのがこちらのスタイル。ミニマルでモダンなインテリアにしたい場合はこちらのタイプも人気です。
ボウルの種類を決めたら、カウンターの高さを決めるステップへ移ります。
ご家族やご夫婦共に背が高い場合は85cmに設定する場合もあります。低すぎると顔を洗う際に水を跳ねさせやすくしてしまったり、高すぎると肘をぶつけやすくなることも。
家族みんなが使う洗面台なので、どのくらいの高さが使いやすいか、ショールームや見学会で感覚を掴んでみるのがおすすめです。雑誌やインターネットの写真を参考にする際にも、このようなボウルの種類の違いにも注目してみてください。
カウンターの幅やスペースによっては、二つボウルを並べたり、メイクスペースと洗面スペースに分かれた空間づくりなどもできるのが魅力です。
後編では、他のパーツの選び方やポイントをご紹介します!