毎日立つ空間を心地よく。キッチンづくりのポイント/後編

設備

前回はキッチンの基本的なスタイルや周辺空間についてをご紹介しました。

では、実際にキッチンを選ぶ際の項目や内容についてご紹介していきます。毎日使う空間だからこそ、こだわりたいキッチン。セレクトしたり、考える項目はたくさんありますが、ポイントを抑えながら自分好みのキッチンを思い描いてみましょう。

システムキッチンとオーダーメイドキッチン

キッチンメーカーは、各社日々研究を重ね、使いやすい機能やデザインを追求し続けています。そのためどれを選んで良いか迷うほど品質の高いものが揃っていますよね。

一方、オーダーキッチンの場合はサイズや素材、ディテールなど自分好みにできるのが魅力です。

それぞれの違いとしては

<システムキッチン>

◯取り扱いのある会社が多く、施工面でも安心

◯得意な取り扱いメーカーだと価格もお手頃

◯機能性やメンテナンス性が抜群

×デザインにこだわりたい場合はできないこともある

×グレードとセレクトできる範囲が決まっている

×こだわるほど価格も高価になる

システムキッチンは、メーカー独自の研究により叶えられた、細部の使い勝手やオリジナルの機能性、メンテナンスのしやすさが魅力です。

届きやすい価格帯で品質の良いものがセレクトでき、色や素材など自分で選ぶポイントが大きな部分に絞られています。

<オーダーメイドキッチン>

◯自然素材やタイルなどを使ったデザインがオーダーできる

◯輸入の水栓や陶器のシンクなどシステムキッチンにない設備が取り付けられる

◯サイズやディテールにこだわり、自分の家だけのオリジナルキッチンに仕上げられる

×システムキッチンよりも予算を多く見積もっておく必要がある

×依頼する建築会社によってオーダーメイドや自然素材の取り扱いがない場合もある

×自然素材やメンテナンスなどはある程度自分でする必要もある

オーダーメイドキッチンは、家具のような温かみや海外のインテリアに登場するようなパーツにもこだわりたい方におすすめです。自然素材や、家のインテリアテーマと調和する素材や色合いが実現でき、デザインやディテールにもこだわりながら作ることができるのが一番のメリットです。


キッチンの素材について

キッチンを実際に選ぶ際は、システムキッチンでもオーダーメイドキッチンでも自分で選べる項目をカスタマイズしながら作り上げていきます。大きく項目をあげると

A:メーカー独自の特徴を持つもの

・キッチンのスタイル(I型、アイランド型、L型など)+デザイン

・キッチン本体の面材(扉)の色

・シンクの種類

・水栓、換気扇(レンジフード)

B:各メーカーで共通する設備や項目

・キッチンの床から天板までの高さ

・天板(ワークトップ)の色と素材

・ガスコンロやIHヒーターの種類(メーカーオリジナルを除く)

・食洗機の有無、機種

が主にセレクトする項目になります。

システムキッチンの場合、メーカーやグレードによって選べる項目が異なりますが、各ブランドが売りにしている特徴の多いAの項目が比較しやすいポイントです。独自の呼び名を持っていたり、ブランドと設備メーカーのコラボレーションによってメーカーだけで取り扱いをしているもの(パナソニックのマルチ/トリプルワイドコンロTOTOの水ほうき水栓など)もあります。

キッチンに組み込む機械もの(IHヒーター、食洗機、一部の水栓や換気扇)はキッチンメーカーではなく、リンナイ、三菱など外部のメーカーのものを組み込むため共通の設備機器を使用している場合も多いため、キッチンのメーカーを選ぶ際はそれぞれのオリジナルの特徴で比較すると良いでしょう。


扉の面材は多くがメンテナンスのしやすく、丈夫な工業製品によってできていますが、ウッドワンの「Suiji(スイージー)」シリーズはパイン材やオーク、ウォルナット材などの本物の自然素材を使用しているブランドです。

気になる汚れや水にも強く、メンテナンスのしやすい独自コーティングがなされているので、木の温もりが好きな方におすすめの商品です。

また無塗装タイプもオーダーでき、無垢フローリングなど自然素材を使った家と塗装の色を揃えたりもできます。輸入設備や、タイル天板のための下地状態でのオーダーなども対応。オーダーメイド仕様とシステムキッチン両方のいい部分を取り入れることが叶うメーカーです。

キッチン周りの素材について

存在感の大きな空間だからこそ、あしらう素材でも印象ががらりと変わります。カフェのような雰囲気にしたい、スタイリッシュでクールにしたい、など家のテーマとも合わせた素材と色選び、照明を考えるのは楽しみのひとつではないでしょうか。

■床素材

・塩ビタイル…洗剤や水に強く、掃除がしやすいのがメリットです。近年はリアルな木目なども増えているので、より雰囲気を演出しやすくなりました。

・無垢材…足触りが心地よく、素足で過ごしてもぺたぺたとしないので夏でも快適な素材です。お手入れを気にしないといけないイメージですが、乾きやすく、傷も味わいとして趣を増していくので年月とともに愛着の湧く雰囲気が魅力。

・タイル…ヨーロッパでは主流のタイル素材は、重厚感のある風合でインテリアをグレードアップしてくれます。塩ビタイルでは出せない本物ならではの存在感が魅力。水や汚れに強く変色もしにくい素材です。


■壁素材

・キッチンパネル…熱や継ぎ目の少ないつるんとした素材です。施工に手間がかからず、クロスよりも汚れに強いので昔ながらのタイルに代わり賃貸住宅でも増えてきた素材です。拭きやすいのがメリットですが、しっかりと拭き上げないと色によっては拭き跡が目立ってしまう場合もあります。

・タイル...過去は100角サイズのいかにもという雰囲気でしたが、近年は色や形もバリエーションが増え、インテリア性の高い空間演出に欠かせない素材となりました。熱や水に強い機能性はもちろん、目地の色を変えたり、色味によっては掃除がそこそこでも汚れが目立ちにくいという一面も持っています。

・ステンレス…キッチンの天板とともに、丈夫で汚れや水に強いため好まれる素材です。業務用の厨房などでも採用され、清潔感と機能性は抜群。クールでスタイリッシュなイメージのため、人気のインダストリアルな雰囲気やモダンなインテリアにもおすすめです。

予算の都合でシステムキッチンを採用する場合でも、周囲の素材の雰囲気でキッチン空間を演出することができます。キッチンづくりは空間づくりでもあるので、本体だけの比較よりも、レイアウトや周囲との調和も含めてデザインを検討してみてくださいね。

ゆとりがあれば備えておきたいパントリー空間

キッチン周りは食器類をはじめ、食材や調理機器、調理家電や保存容器など家の中でも一番と言ってもいいほどたくさんの種類の物に囲まれています。家族が増えるほど必要な物も増えるため、ストレスなく収納やレイアウトができることが使いやすいキッチン空間のキーポイントでもあります。

キッチンと合わせて、近くにパントリーのような収納庫があると、さらに収納や片付けのストレスも軽減されます。

このように、キッチンの中にはたくさんの要素やポイントが眠っているもの。水まわりやキッチンは、暮らしを快適に心地よくするためにも重要な空間です。

たくさんの項目があり、初めての家づくりの場合は戸惑うこともあるかもしれませんが、大まかなこれらのポイントを押さえてお気に入りの空間をレイアウトしてみてくださいね。

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