屋根材の種類と特徴

先日は、屋根の形について書きましたが、

今回は「屋根材」はどんなものがあるのか、そしてその特徴について取り上げたいと思います。

【瓦】

粘土を成形して焼き上げたもので、昔から住宅には大変多く使われている屋根材です。

和瓦、平板、マウント系の洋風瓦など形状は色々で、和風・洋風どんな家でも合わせられます。

☆長所

・断熱性に優れている。

・遮音性が高い。

・耐火性能が高い。

・酸性雨や潮風等に強く、耐候性に優れている。

・見た目の重厚感や趣がある。

★短所

・重いため、家の荷重が大きくなり、地震などの際は不利。

・価格が高い。

↑J形瓦:和風・洋風どちらにも合う、直線に近いフォルム。

↑S形瓦:洋風の建物に合います。

↑平瓦:F形瓦とも呼ばれます。シンプルで、モダンな建物にも良く合います。

【化粧スレート】

「カラーベスト」「コロニアル」といった商品名で呼ばれることも多いです。

セメントに繊維を混ぜて薄い板状にしたものです。

☆長所

・初期コストは瓦より安い。

・軽量である。

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★短所

・表面の塗膜で防水しているため、数年ごとに塗り直す必要がある。

・紫外線や雨などで色あせてきて、見た目が悪い。

・通気性が悪い。

【金属屋根】

トタンやガルバリウム、ステンレスといった、金属の板を葺いた屋根です。

☆長所

・軽量で、加工性に優れている。

・防水性、不燃性に優れている。

・安価である。

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★短所

・熱伝導率が高く、断熱効果が少ない。

・サビや腐蝕に注意が必要。

・遮音効果が少ない。雨の音などが響く。

外装材については、初期コストが安い物ほどメンテナンスにお金がかかることが多いです。

例えば、瓦と化粧スレートを比べますと、化粧スレートのほうが価格は安いのですが、

化粧スレートは経年変化で剥がれや色あせ、浮きといった不具合が出てくるため定期的な塗り替えが必要となります。

屋根の塗装や葺き替えとなると、塗装そのものの手間に加えて、足場を組む必要があり、大掛かりなものとなるために

数十万円~百万円以上の費用が必要になります。

ですので、化粧スレートを使用する場合は、これを見込んでおく必要があります。

また、化粧スレートは、瓦ほど断熱効果が良くありません。また、通気が悪いため屋根材下に湿気がたまりやすいので、野地板の腐食や劣化に気をつけなくてはいけません。

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金属屋根の中では、ガルバリウム鋼板が注目されています。

亜鉛の耐食性と、アルミの熱反射性を生かし、トタン屋根に比べ格段に耐侯性に優れています。

ポリエステル樹脂やフッ素樹脂を吹き付け、紫外線や酸性雨に強くした製品も出ています。

安価で、重量が軽いのもメリットです。

しかし金属ですから、瓦と違って材料そのものの断熱性能がありません。

金属と断熱材が一体になった屋根材もありますので、こういった製品を使うのも良いでしょう。

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