家を建てる場合、
建築家に設計してもらって建てるか。
住宅メーカーで建てるか。
この問題で悩まれる方はとても多いと思います。
なので、本日は「建築家 VS 住宅メーカー」っていうことで、ちょっと比較してみたいと思います。
ところで、建築家と建築士ってどう違うのでしょう??
建築士というのは、「1級建築士や2級建築士など、建て物を設計する国家資格を持っている人」をさします。
木造建築士、2級建築士、1級建築士などの資格を持っていれば「建築士」と呼べます。
そして、“建築家”という資格はありませんが、
「建築士の中でも、デザインやセンス、経験に優れ、世間からもそのように認められた人。」が建築家だと思います。
【建築家】
・すべてがオーダーメイドで自由度が高い。
・工法も自由で、狭小地や傾斜地などにも対応できる。
・デザイン性が高い場合が多い。
・工事に対して、第3者の目で監理してもらえる。(監理契約もした場合)
・設計期間と、工期が長くなる場合が多い。
【住宅メーカー】
・規模の大きい会社の場合、材料などは大量に仕入れることで割安になることも。
・独自の工法を持っている場合も多い。
・工期が短い。
・会社の工法に合致しない場合は、希望どおりにしてもらえない場合も。
ほかには、地元工務店に直接依頼するというやり方もありますね。
【地域工務店】
・地域に密着しており、コミュニケーションが取りやすい。ちょっとした修繕なども、声をかけやすく、すぐ対応してくれることが多い。
・住宅メーカーより、建築費は割安。
・間取りやデザイン性に特徴がないことも。
・インテリアコーディネーターなどもいないことが多く、センス良く仕上げるには、施主が自分で色々考える必要がある。
・職人の腕によって仕上がりが大きく左右される。
・在来木造の工法が多く、将来の増築やリフォームの自由度が高い。
まず、費用の点ですが、
建築家の場合、工事費とは別に設計料を支払うことになります。
設計費はだいたい、総工費の10~15%くらいのことが多いです。
ただし、総工費が1000万円だから、その10%の100万円ということにはならず、最低設計料を設けている事務所もあります。(総工費がいくらであっても、一軒の家を設計する手間は変わらないため。)
住宅メーカーに依頼した場合、見積書の中に「設計・監理費」という項目がない場合もあり、これをお得に感じる方も中にはみえます。
しかし、建築物を建てる上では、必ず設計士が必要であり、当然この費用は施主が支払うことになります。
また、メーカーの場合は、CM代、モデルハウスなどの広告費がとても大きく、また営業マンの人件費など、家自体の値段以外に多くの経費がかかっており、その費用に関しても、施主が負担していることになります。
設計費という項目はなくても、その費用は工事費の中に必ず含まれると考えたほうが良いと思います。
設計・監理という点でいえば、
建築家は、施主と、工務店からは独立した存在ですので、公平性が高く、厳しい目でチェックがなされます。
建築家は敷地条件、施主の希望、家族構成やそれぞれの趣味、ライフスタイル、将来の暮らしの変化、眺望などあらゆる観点から、1から設計をしていきます。
間取り、使用材料、工法なども自由です。
メーカーの場合は、注文住宅ではあっても、会社の工法や使用する材料など決まっていることが多いので、融通が利かないことも多く、外観も一目で「○○○ホームの家だ!」と分かるような場合もあります。
各メーカーで、価格帯やデザインごとに、車のように名前がついていることも多く、施主はこれらの中で好みのタイプを選び、オプションやインテリアなどを選んで「我が家」に仕上げていきます。
材料ひとつとっても、
「無垢のフローリングにして自然塗装で仕上げたい!」とか「オリジナルのキッチンにしたい。」と要望しても、「うちの会社では取り扱いがありません。」とか、「保証ができません。」などとなり、取りあってもらえないこともあります。
そして、キッチン、お風呂、床材やクロスなどほとんどの物を、その住宅メーカーと取引のある、いくつかの既成品メーカーの材料の中から選んでいくことになります。
デザインも間取りも世界にただ一つ、オリジナルの家を作りたいという方には、このような作り方に違和感を感じてしまうことがあると思いますので、建築家に依頼することも考えると良いでしょう。
車で例えると、出来上がった車種をカスタマイズするのではなく、
施主やその家族に合った車を1から設計してくれるのが建築家です。
また、狭小地や変形地など、敷地の条件が厳しい場合、
工場で出来上がったユニットを組み合わせるというような方法では対応できなかったり、豊かな空間とは言い難い間取りになってしまったりします。
そのような場合もぜひ、建築事務所に相談してみると良いと思います。
住宅メーカーに関しては、
・そのメーカーのデザインや工法が大好きだ、とか、
・大きな会社に建ててもらったほうが安心できる。
・敷地は整形で何の問題点もない。
・色々なことを極力おまかせして、楽に家を造りたい。
というような場合はメーカーを検討してみるのも良いでしょう。
工法は、各メーカーによって軽量鉄骨、在来木造、2×4など様々ですが、
工場でユニットを造るようなメーカーでは、構造について、国土交通省の型式適合認定を受けていることもあります。
そうなると、将来増築やリフォームをするような場合に、そのメーカーでしか対応できないことも多いので頭に入れておいてください。
例えば、構造認定を受けた軽量鉄骨造の建物に、在来木造で増築するようなことは、基本的にできません。
これは「混構造」といって、全く別の構造体となりますので、建物全体では認定を受けた強度が出ない、また地震の時に予想できない力が加わってしまうことがあるのです。
型式適合認定を受けた建物は、大手住宅メーカーの家に多いですね。
地域の工務店さんが建てる家は、在来木造の場合が多く自由度は高いため、他の会社でもリフォームや増築はしやすいです。
費用については、
・建築家に設計してもらって建てる場合⇒ 工務店に支払う工事費+設計費
・住宅メーカーに依頼する場合⇒ 工事費、設計費、監理費などを一括してメーカーに支払う
ということになりますが、
トータルでみて、前者の「建築家への設計費+工事費」のほうが安く建てられることもよくあります。
建築家の設計の場合、モデルハウスや広告費など、余計な経費がかかっていないのと、
使う材料などの調整をして、お金のかけどころを配分してくれるからです。
地域工務店の場合は、建築家ほど、細かい納まりやデザインにこだわらない分、設計料も低く、
またCMや営業経費なども少ないため、一番割安に建築できるかと思います。
ただし、材木にこだわったり、欄間など細工がいるような場合は、建築費も大幅にアップします。
工務店の純和風建築で、坪あたり100万円なんていう家もありますね。
職人の腕によって仕上がりが左右されるのと、デザイン的には、あまりこだわれない場合が多いでしょう。
「家を建てよう!」=「どこのメーカーで建てよう!」となってしまうことが多いのですが、
いきなり展示場めぐりを始めてしまわないようにしましょう。
自分たちがどんな家を造りたいか、
どんな暮らしがしたいか。
予算はどれくらいか。
などじっくり考えてみることが大切です。
そして、
建築家は敷居が高い。
プランを作ってもらったら、断れない。
設計費が高い。
などの思い込みを捨てて相談してみると、工事+設計費のトータルでどれくらの費用がかかるか、ということもきちんと教えてくれます。
一番おすすめなのは、建築家にプラン相談をしてみることです。
敷地の情報や、自分たちの「家」に対する要望をたくさん伝え、それを形にしてもらうんです。
ただ、自分たちの好みの建築家を見つけることは難しい上に、設計を依頼するかどうかも分からない建築家にプランの相談を持ちかけるというのは、
非常に敷居が高く感じられてしまうのではないでしょうか。
費用もいくらくらいかかるのか、心配ですよね。
・建築家に設計をお願いしたいけど、誰に頼んだら良いか分からない。
・近くに、好みの家を建ててくれる建築家がいるのか調べたい。
・敷地に対して、どんなプランが可能なのかを知りたい。
という方にも大変便利です。
規格製品が多く、設計にあたり制約の多い住宅メーカーとは違い、建築家の設計は完全オーダーメイドなので、相談するだけでもかなり「目から鱗!」だと思いますよ。
また建築家って、能力も経験もそれぞれ違うので、信頼できる事務所を探すのって本当に大変なんですが、
オウチーノなら、豊富な経験をもったレベルの高い建築家しか登録できないようになっているので安心です。
世界に一つだけの家を建てたいなら、ぜひ無料のプラン相談を利用してみてくださいね。